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よりいっそう危険なレズ行為をもとめて

「……ひっ!」
 今のところは人影の見えない大学構内の廊下で、自分の悲鳴が恐ろしいほど甲高く響き渡ります。
人影が見えないとわかっていても、周囲を見渡さずにはいられません。
気味の悪い冷や汗が一筋、頬を伝って顎から滑り落ちます。
「……ちょっと先輩っ! やめてくださいこんなところで! もしだれか来たら……!」
 私に悲鳴を上げさせた張本人は、それがどうしたと言わんばかりに余裕の笑みを浮かべています。
「……でもあなた、案外とこういうことされるほうが燃えるんじゃないの?」
「……こんなところで変なことするのは先輩だけです!」
 そう言いながらも、先輩がやらかした突然のいたずらに興奮させられている自分がいることはよくわかっていました。
誰にも触れられたくない女の部分が、ひそやかに熱を持っていると。
「……やっぱり夏服っていいわね。おっぱいが触りやすくて」
「ちょっと! だから先輩やめてくださいこんなところで……」
 だれか来たら、という危惧は言葉にせず飲みこみます。
同じことを何度繰り返したところでこの先輩には意味がないことくらい、よく分かっていましたから。
「やっぱり大きいわね。Eカップだったっけ? あなたのおっぱい」
「……先輩のほうが大きいくせに」
 そう。私の胸を「大きい」と評して揉み揉みしてくる先輩は、まさかのFカップを誇る巨乳美女。
ブラウスの上からでもはちきれんばかりに盛り上がる双丘は、男の子からも女の子からも熱い視線を浴びます。
 現在、先輩はその巨乳を私の背中にぐっと押しつけながら、私のおっぱいを揉み続けています。
先輩いわく「私の胸は大きすぎてかわいくないけれども、あなたの場合はスリムな体に程よくアンバランスでグッとくる」のだそうです。
先輩の美的感覚はよくわかりません。
おそらく、これから先もわからないと思います。
「……あっ!」
 どれだけ必死にこらえていても、自然と口からこぼれる喘ぎを抑えることがかないません。
私の反応を見た先輩はうれしそうに「気持ちいい?」と聞いてきます。
まるで猫のような丸い声で。
私はどんな誘惑にさらされても、ここで負けを認めるわけにはいきません。
「……やめてください! 私、彼氏いるんです!」
「知ってるわ。トウマ君だっけ? あの超いい男」
「……はい。だから先輩、そのっ……ん!」
服の上から、かたくとがった乳首をつままれてしまいました。
「いつから付き合ってるんだっけ?」
 あくまで素知らぬふうに、質問を重ねる先輩。
「……中学の、ころ、から、で……」
 呼吸が荒くなってきて、語尾を結べません。
「まー、一途なのね。うらやましいわ。結婚とか考えてるの?」
「……は、い。私のほうはぜひ。……でも、彼にどういう返事をもらえるか」
「お熱いじゃないの。で、もうヤったの?」
「……は? 一体なにを?」
「私と、どっちがきもちい?」
「……だから、何の話?」
 本当は聞き返す必要などありませんでした。
悔しいですが、正直、エッチのテクニックだけで比べるなら、私の彼よりも先輩のほうが勝っています。
彼がへたくそなのではなく、先輩がうますぎるだけですが。

彼とは長い付き合いだから、もうお互いの性格もよくわかっていました。
わざわざ言葉にしなくても通じ合える部分がたくさんあったと思います。
心の相性は、控え目にいってもパーフェクトですね。
責任感が強くて優しい彼に、年を重ねるごとに倦怠感を覚えるどころか、ますます惹かれていった私です。

最初に誘ったのは私のほうでした。
女のほうから誘ったといえば、眉をひそめる人がいるかもしれませんね。
けれども、彼は私がちょっとガードを緩めてあげないと近づいてくれないくらい、超が付くほどの奥手だったのです。
初めてのキスだって、私が遠まわしにお願いしてやっと実現したくらい。
ことが終えた後も、彼はどこか申し訳なさそうな顔をしていた。
その情けなさがかわいくてたまらなかった。

本当は、顔中が彼の唾液でべとべとになるくらい、めちゃくちゃにキスの雨を降らせてくれてもよかった。
それくらい、彼のことが好きでたまらなかった。
けれども、彼は私の頬をついばむように軽く一度ふれただけ。
それが記念すべきファーストキス。
それから二十歳の誕生日をすぎたころに、彼を誘ってベッドインまでこぎつけました。キスの時のように、あまりに遠まわしな誘い方をするわけにはいかなかったから、彼の誕生日にかこつけて私の部屋に彼を招待し、お酒につぶれたふりをして彼を誘惑しました。

一度目の経験があったせいか、キスまでなら簡単にくれた彼。
しかし、そのあとがどうしても続かない。
彼にとって、私の初めてを奪うことは、まるで殺人を犯すことよりも重い罪だったのかもしれません。

 お酒が入っていたせいもあったけれども、それ以上に、いい加減彼に私の気持ちを気付かせたいという願いが、あまりにも強かったのでしょう。
そうでなければ、いきなり彼の手首をつかんで、そのまま私のホットパンツに引きずり込むなんてマネ、できるわけがありません。
控え目にいっても正気の沙汰ではない、初めて私のショーツに触れた彼は、はっきりと意識したはず。
私のショーツが、愛液でぐっしょりと濡れていることを。
「……分かる。女はね、大好きな人と一緒にいると、こうなっちゃうの」
 答える声は聞こえませんんでしたが、彼の手はかわいそうなくらい震えていました。
もちろん、その手を簡単に解放するようなまねはしません。
私はそれほどバカではない。
私は、素面の私なら絶対にまねできないテンションで続けました。
「この状態のまま放っておくとね。大変なことになるの。ホルモンのバランスが崩れて、重い病気になっちゃう。下手をすれば入院するような事態になるかも」
もちろん嘘でした。
さすがに奥手な彼も気づいていたであろう、私の必死な嘘。
でも、今日この日を逃せば、もう永遠に彼とはつながりあえない、そんな根拠のない焦りが、私の中で靄を作っていたのです。
「だから、しよう?」
 私のすぐ後ろで、彼がビクンと体を震わせたのが分かりました。
「……いいかげん、キスより先のこと、しよう?」
 この言葉が決定打となり、私はその日、女になりました。

「もう一度聞くわね。私と彼、どっちが上手?」
「……それは」
 断じて認めたくない。認めるわけにはいかない。
 もちろん、彼は初めから上手なわけではなかった。
当たり前だ。はっきり言ってしまえば女性恐怖症と判断してもよいくらいの彼が、一発目から女を制圧できるわけがない。
ただ、行為の間中ずっと、私を少しでも気持ちよくさせてあげようとか、ちょっとでも痛くないようにしようとか、そういう形のない気遣いがひしひしと伝わってきたから、私は初めて絶頂を迎えるかなり前から、彼とは二回目以降やっちゃってもいいなと、かたく心に決めていたのです。

肝心の二回目。私のほうの都合もありましたが、一回目からそれほど間をおかずにチャレンジすることに決めました。
一度目の味をしめて、彼が少しくらい大きな態度で来るかなと思いましたが、そういったことはまったくと言っていいほどありません。
彼とのセックスは常に手探りで、なにもわからない者同士が、ちょっとずつちょっとずつ上手になって、お互いの距離を詰めていったような感覚に近いような。
私のほうも、経験はまったくなかったですから。

 彼がずっと上手になり、一人前に体位を選べるくらいになったころ、私たちはお互いの体液を交換しました。
つまり彼が私の愛液やその他を飲み干し、私が彼のものを飲み干したのです。
いつからなのかわからないほど、長く待ち望んだ瞬間。
これでもう、お互いに相手を変えることなど考えられない。
少なくとも私のほうは、棺桶に入る瞬間まで彼と一緒にいたい、そんな切実な願いを胸の内で膨らませていました。
大好きという言葉では到底足りない、はっきり言って病にも近いような状態にさいなまれて。そのこと自体が幸せでたまらなかったわけです。

生涯彼一筋、そんな決意を固めた私の前に現れたのが、この先輩です。
説明は不要でしょうが、生粋のレズ。
生まれてこのかたどうしても男性とは理解し合えない彼女は、切実に女の体をもとめてさまよっていたのです。
そんな彼女の手にかかったのが、この私。

彼女はレズ専門の出会い系サイトに入り浸って相手を求めていました。
けれどもそれだけでは、どうしても彼女の願望を満たすことができなかったのです。
「レズ出会い、っていうのかしら? 確かに充実したサイトも用意されてはいる。でもね、出会い系サイトを利用したからといって、必ずしも出会いを望めるわけじゃない。第一、レズ専門の出会い系サイトのはずなのに、男がサイトに紛れ込んでることだってあるのよ。バイの子にとっては、それもうれしいでしょうけど、私は生粋の、こっちだからさ」
 そう言いながら先輩は、私のスカートに手をかけ、いとも簡単に脱がせました。
今しがた、まさに私がそうされたように。
本当に手慣れたもの。支えを失ったスカートが地に落ち、きれいに開いて花を咲かせます。初めて先輩といいことした日のリフレイン。
 ピンクのショーツが丸見え。
おまけに、あそこがぐっしょりと濡れている状態。
確かめるまでもなく、黒々とした陰毛が透けて見えるでしょう。
「大丈夫よ。こんな時間にまで、この学舎に誰も残っていないわ。仮に誰かが通りかかっても、すぐにわかるじゃない」
「……そんな」
 先輩が言うほど単純な問題ではありません。
仮に誰かがこの現場を押さえてしまえば、私たちは間違いなく破滅です。
女同士でこんな痴態をさらしているなど。
 けれども、こんな極限状態が、さらに先輩を燃え上がらせるのです。
どうしようもなく。
「服なんて、邪魔にしかならないわ」
 そういう危険な先輩の言葉とともに、私が下着姿の人形にされたのは数秒のち。
いつかは彼に見せようと思っていたとっておきの下着を、まさか先輩に披露することになるとは。

例えば彼が相手なら、私が下着姿をさらした時点で、少なくとも五分は思考を停止させ、私に釘付けになるでしょう。
彼のそういう反応に、私は誇らしい気分を満喫します。
けれども先輩は、私のお気に入りなど目もくれず、あっさりとブラジャーをむしり取って、揉まれすぎて熱を持った乳房を前側からわしづかみにしました。
「良いおっぱいね。本当に彼氏がうらやましいわ」
「……いや」
 悲鳴を漏らしてみたものの、実際のところはそれほどいやではありませんでした。
私がどれほど上っ面だけで拒否する姿勢を見せても、本音はすべて先輩の心に漏れている様子。
だからこそ、間髪いれずに先輩は、私の乳首を口に含むのです。
「……あっ!」
 ちゅ、ちゅ、ちゅ……っと、いやらしい音が構内に響きわたります。
AVでしか耳にしないような女の嬌声がその効果音にかぶさる痴態。
もちろん私のものですよ。声をこらえろと言われたら窒息するかもしれない。それくらい気持ちがいい。

 先輩との初めては、いまから二カ月ほど前。
場所に関しては今日と大きく違います。
連れションしましょうという先輩の口車に乗せられ、あっさりとトイレの個室に連れ込まれました。
もちろん何かの冗談だろうと思ったのですが、冗談ではないことがすぐに証明されたわけです。
なにより、先輩の目が笑っていなかった。私に相対するトウマですらそんな目を見せたことがない、獲物を前にした猛禽類の眼差し。

なにをするんですかと抵抗する間もなく、私は裸に剥かれました。
実際の動作はそれなりにゆっくりであったはずですが、頭がショートしてしまった私には、素っ裸にされた後の記憶しかありません。
そしていつも思うことですが、先輩は女物の下着に一切頓着しない人なので、まるで雑草を処理するときのように、ためらいもなくむしり取るのです。
先輩が愛してやまないのは、女の身体そのものなのでしょうか。
大事な部分を覆い隠してしまう下着類は、先輩にとって忌避の対象ですらあるのかもしれませんね。

 裸に剥かれた後の記憶は鮮明に残っています。
まず一番に頭をめぐったのは、初めての相手が先輩ではなくてよかったという安堵。
私はそのときすでに、最愛の彼にすべてをささげていましたから。
何度も、何度も。
いくら先輩の持つテクニックが超絶的なものであるとはいえ、生粋のレズではない私にとって、それは非常に重要なことでした。

 正直、女の人に何をされても大したことはないだろう、そんな私の想像が間違っていたことは潔く認めます。
くどいようですが、先輩の持つテクニックは神掛っていたのです。
そうでなければ、初めて先輩の手に落ちたちょうどその日に、しかるべき法的手段による抵抗を考えていたかもしれない私。
婦女暴行……名誉棄損。考えられる項目はいくらでもありますから。

ここから先のことは、まるで他人の体に起こった出来事のよう。
ですので、語り口も少し私のものとは異なるかもしれません。
私の頭にあった思考をそのまま引っぱり出せば、次のような形になるわけです。

 ――残念なことに、信じられないほど気持がよかったのだ。
だからこそ訴えに出ることができなかった。
裸に剥かれた私が先輩の手で何度絶頂を迎えたか、もう覚えていない。
ただ、前も後ろも、あそこもアナルも両方舐めつくされた。
おしっこだってさせられた。
季節柄は関係なく、素っ裸に剥かれたら誰だって肌寒い。
初めは必死に我慢したが、先輩が執拗にあそこを刺激してくるので、どうしても我慢することができなかった。
正確に言うなら、我慢すること自体がばからしくなった。

 小さいころにお漏らしした経験は誰にでもあると思うのだが、さんざん我慢して我慢して我慢を重ねて、あそこが破裂しそうになってお漏らししてしまったとき、とてつもない快楽に包まれるものだ。
二十歳をとうに過ぎた私が、十五年以上たってからその感動を味わい直した。

 その気持ちよさが、私の体をさらに昂ぶらせた。
 もし、その時トイレに利用者がいたなら、AV女優さながらの喘ぎ声を聞かれていただろう。
けれども、最終講義を終えてずいぶん経つ構内には、誰もいなかった。
頭の先から太ももの内側に至るまで、膝から下以外のおおよそ考えられるすべての部位にキスを受け、恥ずかしいことはすべて経験させられた。

数え切れないほどの絶頂を迎えた後、膝をがくがくふるわせて体勢を崩した私を、先輩は優しく抱きとめてくれた。
本命の彼を差し置いて、危うく恋に落ちるところだった。

 トイレの個室でイケナイことが行われているうちはまだよかった。
けれども先輩はさらなる刺激を求めるようになって、人目を忍んでエッチなことをするだけでは物足りないと言いだしたのだ。
私はさすがに抵抗したが、先輩は私の言葉など意に介さず、例えば教室前の廊下で談笑している際、いきなりスカートの中に手を突っ込んでくるようになった。
先輩のことが嫌いだったわけではない、ただ、あくまで個人的に身の危険を感じて、ズボンを履くことによってわずかな抵抗の意思を見せる。
もちろん無駄に終わった。
あそこにいたずらできないとなればためらいもなく胸を揉めばいい、それが先輩の思考回路だった。

 そんな日々が続いたのち、今の私はほぼ素っ裸に剥かれている。
残っているのはショーツだけ。
ここはトイレの個室ではない。大学構内にある共用の廊下なのだ。
さんざん乳首を吸いつくした先輩が、私にいたずらっぽい視線を向けてくる。
「どうせなら、胸に歯形を残してあげましょうか? きっと彼、すごく嫉妬するわよ?」
「やめてください! せっかく、彼とはすごくうまくいっているのにっ!」
 いらぬ疑いをかけられて喧嘩することにでもなれば、最悪だ。
 私が悲鳴を上げて懇願すると、先輩はなんでもなかったように態度を改める。
「冗談よ。そんなふざけたまねは絶対にしない。あなたたちの関係を壊すようなまねは、絶対に」
そう言い切った先輩は、まるでおもちゃに飽きた子供のように、興味の対象を私の下半身に向ける。
汗と愛液をたっぷり含んで腰回りに張り付くショーツをギュッとつかんで引き下ろし、私を生まれたままの姿にする。

 てらてらと光る陰毛。
見られるだけで死ぬほど恥ずかしいのに、そこに指を突っ込んでくる先輩に抵抗できない。
クチュッと、まるでジェルを伸ばしたような音がする。
卑猥だ。なにも考えないように意識すればするほど、よけい卑猥に感じられる。

 私のあそこからほとばしる、水音。
無造作に床に落とされたブラウスとスカートの上にしぶきが舞う。おそらく先輩は、私が本格的に失禁してしまうまで攻める手を緩めないだろう。
指一本で私が失禁しそうになければ、もう一本、さらに一本と、あそこを責める指の数を増やして私を追い詰めるだけ。それが先輩の思考回路だ。

 それほど気を使っていただかなくても、私は先輩の指一本で簡単に失禁する。
もう分りきっていることだ。抵抗できるわけがない。
気持がよすぎる。
「また彼とすることがあるでしょう? その時にさりげなく教えてあげればいいのよ。私はこうされたら気持ち良くなるって」
「……あ、あ、あ、いやっ! だめ!」
 瞬間、私のあそこが決壊。とめどなく流れ出るおしっこがブラウスとスカートを水浸しにする。
もう着ることは難しいだろう。下着類もすべてお陀仏だ。
私にこれからどうしろというのか、まさか、素っ裸の状態で歩いて駅まで行き、電車に乗って家まで帰れというのか。
そんなことになれば、家の玄関をまたぐまでの間に、何人の男たちに犯されるだろう?
考えただけで泣きそうになる。
とはいえ、私を今しがた犯したのは、とてつもない美女なのだが。
 恨めしげに先輩をにらみつけるが、やはり先輩はまったく動揺した様子を見せない。
「心配しないで。私を信じて」
 そう言った先輩が自らのカバンから取り出したのは、女物の衣服。
それも、私が普段から好んで着ているような取り合わせだ。
さらにその奥から、大きめのビニール袋が顔を出す。
先輩はテキパキとした所作で、汚れて使い物にならなくなった私の衣服を袋に詰め込んでいき、作業がひと段落したところで、私に改めて言葉を向けた。
「まずは下着を身につけて。ゆっくりでいいから」
 私は、先輩から差し出された新品の下着をおずおずと受け取り、身につける。
身体そのものがべっとりと濡れているので気持ち悪いが、耐えられないほどではない。
「次はこれね。服を着て」
 先輩から差し出された衣服を黙って身につける。
まるでリプレイ映像のように単調な動作。
私がとりあえず不自然ではない格好に戻った時、先輩がゆっくりと言葉を続ける。
「その格好で、ひとまず私の下宿まで戻りましょう。すぐにお風呂を貸してあげるから、気がすむまで存分に体を洗うといいわ。それから、今あなたが着たばかりの服は私の下宿で脱いで、また新しいものに着替えるといい。好きな服をなんでも貸してあげるし、返すのはいつだってかまわない。きれいな状態で、あなたが無事に家まで帰れるなら何でもいい。今の恰好は、とりあえずの応急処置ね」
 説明を終えると、彼女はそっと私の手を取って歩き出す。
自身に満ち溢れていて、敵わないなと思う。

 先輩の下宿先は、大学から徒歩五分の所に位置する。
ほどなくしてそこにたどり着いた私は、先輩の言葉に従った。
さっぱりした姿で風呂から出てきた私に、ぴったりの服を惜しげもなく貸し与えてくれた先輩。
本質的にはどう考えても、この人は優しいのだ。
ただし、このあふれんばかりの愛情の矛先を、私以外に向けられないだけで。

私がお風呂からあがってすぐ、先輩が後に続いた。
二人揃ってさっぱりしたところで、飲み物をついでささやかな乾杯をする。あれだけ汗をかけば当然、のどだって乾くのだ。

良く冷えた麦茶でのどを潤しながら、先輩がつぶやく。
「さっきも言ったかもしれないけど、あなた、また彼とすることがあるでしょう? その時にさりげなく教えてあげればいいのよ。私はこうされたら気持ち良くなるって」
「……はい、ぜひそうします」
 かすかな微笑みを向けてくる先輩に、私が微笑みを返す。
無理をしているわけでも気を使っているわけでもなかった。
ただ純粋に、目の前の先輩を愛おしいと思った。
「ねえ、最後に聞いていい?」と先輩。
「なんですか?」
「……私と彼氏なら、やっぱり彼氏のほうが上手、かな?」
 問われた私はあごに人差し指を添えて考えるふりをする。
実際のところ、考える必要などなかった。
「ほんのちょっと、なんです、けど――」
「うん」
「――先輩のほうが、上手です」
「本当に?」
「はい」
「無理してない?」
「いえ、まったく」
「気を遣ってない?」
「これっぽっちも」
「そうなんだ」
「はい」
 お世辞でもうれしいわねとつぶやいた先輩は、さらに言葉を続ける。
「私と違って、あなたはレズじゃなんだから、本命の彼とうまくやりなさいよ。私のことはせいぜい、オナニーの道具くらいに考えてくれればいいわ」
 答えるかわりに、私は先輩に対して一つ疑問をぶつけます。
質問に対して質問を投げ返すのは良くないとわかっていながら。
「……あの、先輩?」
「なに?」
「また、お願いしてもいいですか?」
「……なにを?」
「ですから、今日みたいなことを」
 私がそこで言葉を切ると、広いとは言えない室内を沈黙が満たした。
ひゅう、という不揃いな呼吸が、先輩から漏れるのが分かる。
「あなたそれ、本気で言ってるの?」
「はい」
「……やっぱり無理してない?」
「だからしてませんって」
「こっちに目覚めたの?」
「いえ、そうではなく、先輩は本当に上手ですから」
 私がそう言うと、先輩は子供のように笑って、
「次はもっといじめてやるからね」
とつぶやいた。たぶん、その言葉にウソはないのだろう。
望むところですと返す代わりに、私は丁重にお礼の言葉を並べて、先輩の部屋を後にした。澄み切った夜風が、ほてった体に心地よかった。

自分の家にたどり着いた時には、すでに十一時を回っていた。
心配そうな顔を寄せてくる母親を適当になだめて、私は自室に駆け込む。明日まで待とうかと考えたが結局はこらえきれず、トウマにメールする。
 文面はたったの一言。
「明日、しよう、思いっきり!」
 顔文字も得文字もない。本当にこれだけだ。
どこの痴女が送りつけるメールだと自分でも苦笑いを抑えられないが、彼にはこれで十分すぎるほど伝わるだろう。
以前の彼なら、絶対に返信などくれなかったはず。
それどころか、次に顔を合わせたとき、死に物狂いで私を無視し続けたような文面。

けれども、今の彼は違う。その証拠に、彼はわりかし素早いタイミングで返信をくれた。
 文面はこうだ。
「無理してない?」
 私は思わず声に出して笑ってしまう。
またこのセリフだ。
今日は同じことばかり言われている気がする。
即座に、無理なんかこれっぽっちもしていない、むしろ大好きなトウマとやりたくて仕方がないという旨のメッセージを返信。
痴女発言の連発。
 またもや、彼から高速レスポンス。
「それでは、全力であなたに尽くします」
 なんだこの返信? 他人行儀な。
もっと「やりまくろうぜ!」とか、「めちゃくちゃに犯してやるからな、覚悟しろよ!」みたいなメールをくれたって今なら怒らないのに。
などと思いながらも、私は最上の幸せに浸る。
愛されるって多分こういうことなのだろうと、何の根拠もなく信じられるほど、私は興奮しきっていた。そのままでは眠れないだろうと思われたので、ひとまず階下に戻り、風呂場で冷たい水を頭からかぶって、いつもどおりに体を洗う、何かのおまじないのように。

 風呂からあがり、自室のベットにもぐりこんだ後、私はあらためて考える。
やはり私は今、世界で一番幸せな女に違いないだろうと。
はたから見れば気持ちが悪いだろう。
けれども、頬の筋肉がだらしなく緩んでくるのを、どうしてもこらえることができなかった。

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